扁桃腺の大きい幼児が繰り返す風邪に注意!
幼児の喉の部分を横方向からレントゲン撮影すると、気道の入り口が塞がれているように見えることがあります。
まるで喉の奥におだんごが詰まったかのようにいびつに腫れている状態、これが扁桃腺肥大です。
扁桃腺は、細菌などの体内侵入を防ぐという大切な役割を持っています。無論、風邪をひいたときに赤く腫れて痛む経験はだれにでもあることでしょう。
しかし、腫れを繰り返すうちに元の大きさに戻らなくなり、あれこれと悪さをすることもまれにあるのです。
扁桃腺が通常よりも大きいと、風邪にかかりやすくなります。そして、その腫れが引き起こす高い発熱にも苦しめられることになります。
まるで喘息の発作のように激しいせき込みによって、時にはそのまま吐くこともあります。
幼児の食道は大人と違って比較的まっすぐなので、せき込みが直接吐くとういう動作につながってしまうのです。これでは病気で苦しいだけではなく、体に必要な栄養までもが奪われてしまうことになります。
肥大した扁桃腺の重篤な弊害
また、大きい扁桃腺は、更に重篤な弊害を引き起こすこともあります。
それは、睡眠時無呼吸症候群です。
扁桃腺によって気道がふさがれ、穏やかな呼吸を妨げられた幼児は、無意識のうちに口を開けて寝るようになります。
これがいびきのもととなり、それでも呼吸困難に陥ると、数秒間無呼吸~大きないびき~無呼吸のサイクルを繰り返すようになります。
幼児は睡眠を十分にとることができないため、日常的に元気がなくなり、疲れやすく、生気のない顔つきになってしまいます。
日中起きているときでも口呼吸をしたり、場合によっては呼吸困難が漏斗胸の原因にもなったりと、扁桃腺肥大は幼児に多大な弊害をもたらします。
扁桃腺肥大による症状が重い場合は、入学前の手術が効果的です。
子供が風邪をひきやすい、せき込むと止まらない、夜無呼吸のときがある、なぜかいつも口を開けて呼吸している・・・このような症状はありませんか。
一刻もはやくその原因を探り適切な治療を施すためにも、扁桃腺には要注意です。
扁桃腺摘出手術体験と、切らない治療法
以下の体験談では、扁桃炎を繰り返し摘出手術を行った親子のお話と、手術せずに慢性扁桃炎する方法を紹介しています。
実際に手術にかかった費用などをご覧になりたい方は「大人と子供の扁桃腺摘出手術」を御覧ください。
あなたの症状と照らしあわせて、参考になさってください。